好きな絵師さんのイラストのトレスを投稿したら批判コメントきちゃった!!
だめじゃん!
ダメなのを知らなかったよ~!
ときどきSNSなどで「〇〇さんがトレパクして炎上!」という話題を見かけますよね。
それでイラストレーターを止めざるを得なくなってしまったり、イラストを取り下げないといけなくなってしまったり…。
ですがその話題で
トレパクって何がダメなの?
トレスしなきゃ絵が描けなくない?
トレースと模写と参考って同じじゃないの?
のようなコメントも見かけますよね。
そこで今回は「トレス/トレース」と「模写」と「参考」の違い、そしてそれぞれの違法性についてまとめました。
この記事の内容
この記事の内容
- トレス・トレパク・模写・参考の違い
- トレスと模写の違法性について
- トレスと模写はなぜダメなのか?
- 【おまけ】絵柄パクリ・構図やポーズのパクリについて
トレスと模写と参考の違い
まずはトレスと模写と参考の違いを簡単に比較します。
- トレス…元画像を下地にして上からなぞること
- 模写…元画像と自分の絵を比較しながら真似して描くこと
- 参考…モチーフの特徴を知るために資料として見ながら描くこと
です。ここからは「トレス」「模写」「参考」のそれぞれの違いを細かく解説していきます!
トレス/トレースとは?
他人のイラストや写真を下地にして、上からそのままなぞって別の用紙に清書することを「トレス」もしくは「トレース」と言います。
練習としてのトレス
特にイラスト初心者はモノの形を観察できなくて、真っ白な紙に自由に線を引いてもうまく描けないことがあります。
そのため上手い絵や本物の写真を下地にしてなぞると、イラストの練習になります。
漢字ドリルみたいに、お手本をなぞると絵が上手くなるよ!
トレスの違法性
トレスしたイラストを不特定多数がいるネットにアップしたり、販売すると著作権の侵害になる可能性があります。
もしトレスしたイラストを公開したい場合は、以下の4つの範囲なら問題ありません。
- 練習用と割りきって自分の家族・友人の間だけに見せる。
- 元のイラストの制作者/元の写真の撮影者に許可を取る。
- 自分で描いたイラスト/自分で撮った写真をトレスする。
- トレスしても問題ない素材サイトの写真をトレスする。(各サイトの利用規約をチェックすること)
トレスとトレパクの違い
先ほど4つ挙げたように、問題ない範囲で行えばトレス自体は違法ではありません。
「トレパク」はトレスした絵をネットにアップしたり販売してしまった場合を指すので、著作権の侵害になる可能性があります。
一部トレス
基本的には「トレス」と同じですが、一部だけトレスして残りはオリジナルで描くことを「一部トレス」と言います。
一部だけでもトレパクしてしまうと著作権の侵害になる可能性があります。
模写とは?
他人のイラストや写真を照らし合わせながら、新しいキャンバスに真似して描くことを「模写」といいます。
トレスと違い、元画像を下地にするわけではありません。
練習としての模写
特にイラスト初心者は自分の力で絵を描けなくて、何も見ずに絵を描いてもうまく描けないことがあります。
そのため上手い絵や本物の写真を見ながら描くとイラストの練習になります。
模写はトレスよりも観察力がいるぞ!トレスが上達してきたら模写に挑戦してみるといいな!
模写の違法性
模写したイラストを不特定多数がいるネットにアップしたり、販売すると著作権の侵害になる可能性があります。
もし模写したイラストを公開したい場合は、以下の4つの範囲なら問題ありません。
- 練習用と割りきって自分の家族・友人の間だけに見せる。
- 元のイラストの制作者/元の写真の撮影者に許可を取る。
- 自分で描いたイラスト/自分で撮った写真を模写する。
- 模写しても問題ない素材サイトの写真を模写する。(各サイトの利用規約をチェックすること)
参考とは?
元画像を用意して、頭でモチーフを想像しながら全く違う色や形の絵を描くことを「参考」といいます。
元画像とはモチーフが一緒なだけで真似した部分はないので、違法性はありません。
トレス/模写はなぜダメなのか?
トレス・模写は、もちろん問題ない範囲で行うならダメではありません。
許可なくネット上に投稿したり、販売してしまうことがダメなのです。
元のイラストや写真などの作品は、描いた人/撮った人の持ち物です。
勝手に使ってはいけないのです。
それをトレス・模写するということは、勝手に人のモノを使ってコピー品を作ることになります。
作者の意図しない形で作品を使うことになるから嫌がられる行為になるのです。
トレパクや模写をすると悪いイメージが付く?
一度トレパクや模写をして不特定多数に公開してしまうと、
この人は他人の絵や写真を盗む人なんだ…
と悪いイメージがついてしまいます。
誰からも直接の指摘がなくても、見ている人は黙っていますがほとんどの人は気付いていますよ。
イラストレーターとしての信頼が落ちるので活動が難しくなってしまいます。
トレパクや模写をすると絵が早く描けてうまくなった気になるのでやりたくなる気持ちは分かります。
ですがネットにあげてしまうと結果的にあなたの名誉を傷つけてしまいます。
トレスや模写は許された範囲のみで行い、ネットに投稿するのは自分の力で描いたイラストだけにしましょう!
Q&A
さいごに
よく混同される「トレス」「トレパク」「模写」「参考」ですが全く違う意味を持っています。
トレスや模写は練習だけにして、他人の作品は参考程度にとどめておきましょう!
では最後に、「トレス」「トレパク」「模写」「参考」の違いのまとめです。
- トレスは「元画像を下地にして上からなぞること」
- 模写は「元画像と自分の絵を比較しながら真似して描くこと」
- 参考は「モチーフの特徴を知るために資料として見ながら描くこと」
- トレスとトレパクの違いは、違法性があるかないか。
- トレス・模写は絵の練習になる。
- トレス・模写は限られた範囲内でやるなら問題ない。
- トレス・模写は不特定多数がいるネットにアップしたり、販売すると著作権の侵害になる可能性がある。
当サイトでは今後もイラストのお悩みの解決方法を更新していく予定です!
トレス・模写は決められた範囲で!
ネットにはあなたの独自の作品だけを公開してね!
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